もともと、COP26(第26回・国連気候変動 枠組み条約締国会議)の会期にあわせての上映予定だったのでしょうか。すっかり遅くなってしまいましたが、あわてて最終日《 I AM GRETA : グレタ ひとりぼっちの挑戦 》をなんとしても観なくちゃ!と、映画館に駆け込みました。 朝の8:30に、それもあまりなじみのない街で映画を観るのは初めての経験。 少し早めに到着すると、映画館自体はすごくにぎわっていました。 ドキュメンタリーが好きです。基本的に真実を映した作品(作られた感が大きいものもありますが)であるドキュメンタリー映画に、最近は、心を動かされることが多いです。 久しぶりに出会えた、なかなか内容の良いパンフレットにも「 徹底して客観性を保とうとするドキュメンタリーの好例だと感じる 」とのコメントがあるように、最初から最後まで、作り手の意図ではなく、グレタと彼女の日常をそのまま映したいい映画でした。 最近思ういい映画というのは、考えるきっかけをたくさん与えてくれること、感じること、気づくこと、同じですけどココロが動くこと。かな? もちろん、絵が美しいというのも魅力ですね。グレタの表情も風景も透明感があって、とても美しいものでした。 ご存知のとおり、グレタの活動とは、気候変動に対する政府の無関心さに抗議するため、ストックホルムの国会議事堂前で学校ストライキをはじめたことです。 全人類の課題であるはずのSDGsですが、「危険を察知した人は、仲間に警告する責任があります」といって、2018年の夏、15歳の少女がたった1人ではじめた活動です。 メディアでは、グレタの活動を批判したり、都合の悪いことは報道せずに、一部だけを切り取って流すことによって、歪曲された情報となってしまったりということもあるようですが、何のために、この少女が、自分の大切な平和な日常を送っているはずの時間を使って、この活動をしているのか。国連気候行動サミットに参加するために、考えただけでも過酷すぎる再生可能エネルギーを電源とするヨットでの大西洋横断に挑戦したのか。 彼女の、若者たちの願いはシンプルです。気候変動を危機として捉え、科学者の声に耳を傾け、安全な未来を守ってほしい ということだけです。 この映画を観た人に心から願うことは、自分と意見が異なる人々や、問題から目をそらさずに指摘したり、自分の意見を堂々と述べる人々に対して、今よりもっとリスペクトを払うことだ。 何が問題かを明らかにしてくれる人たちを大切にしなくちゃね。 監督へのインタビューの中でとくに印象に残ったひとつです。 「言うことと、やることが違う人になりたくない。」 映画の中でグレタはこの言葉を何回か口にしていました。 自然環境とともに汚染されてしまったのは、本来の人間に必要な本当の豊かさというものを見失ってしまった人間の心なのかもしれませんね。 政治のリーダーだけでなく、すべての人が、立場とか役割とか役職とか、そんなものを全部無くした本来の自分を取り戻したら、どんなことを考えて、どんな行動を起こすのかな。。。COP26も相変わらずですから、さらにさらに努力が必要ですね。 もちろん、すべての事物の価値というのは、人それぞれで、豊かさに対する価値の選択も自由なはずですが、立ち止まって、昔に戻るとか、本当に大切なことに意識を向けるとか。いろいろ改めたいと思うことがたくさんありました。本当にいろいろと。。。 今は少しでも、グレタが自分の好きなこと(勉強!彼女は動物を心から愛する勉強オタクのルーティン好き)に安心して時間を使えるような環境になって欲しいと願うばかりです。 娯楽映画ではありませんから、あいにく、今の私たちの国では、興行成績が良いといえる作品ではなさそうなのが悲しいところですけれど。(ゆえに上映期間が短そうです。。。) これから日本各地を回るようなので、ぜひ!おすすめします。
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| 2021-11-14 18:18
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